陰翳の存在が、光の表情を幾重にも豊かにする。
日本人の感性は、眩く輝くような光ではなく、
陰翳にこそ光の美を感じ取るのです。
光を纏い湛えるかのように深みのある艶を放つ漆器は、
光に対する日本の感性を体現する存在です。
漆器が持つそんな陰翳の美を、照明として昇華しました。
それは、空間に光を与えるのではなく、陰影を生み出すための照明、
つまり日本のあかりです。
ガラスの裏面に蒔絵を施し、塗りを施した表面を根来塗りのように手仕事で研ぎ出しています。研ぎ出すことで、光源の光が陰影を伴って漏れ出すその景色は、さながら木漏れ日のような照明です。
ガラス
スチール
ブロー成形
研ぎ出し
ウレタン塗料
LED 2700K / 4.9W